羽田に新幹線、という話題について。

羽田〜品川間に新幹線構想=JR東海に打診も断られる−国交相
12月27日12時24分配信 時事通信


 前原誠司国土交通相は27日午前のフジテレビ番組で、羽田空港へのアクセス改善策として、品川駅と空港を新幹線でつなぐ構想をJR東海に打診していたことを明らかにした。ただ、同社からは「今のところは難しい」と断られたという。同相は「継続して議論していきたい」と述べ、引き続き構想の実現を目指す考えを示した。 


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091227-00000016-jij-pol

色々と突っ込みどころがある記事なのですが、とりあえず思ったことをさっくり箇条書き。


・車庫まで線路があるのは確かにその通り。だけど、そこに停車駅を作るとなるとそれは完全な支線を作ることになるわけで、ダイヤ系統が大幅に乱れること必至。東海道新幹線のダイヤは相当に洗練されかつ緊密に作られているので(例えば、こだま号が停車した直後にひかり号やのぞみ号が通過線を全速力で通過していることから、かなり車間距離の狭い状態で各車あれだけの速度を出していることは容易に想像が出来る)、あそこに新たな支線(しかもたった一駅しかない)を割って入るのは現実的ではない。ちなみに、同じように車庫への線路を駅にした例に山陽新幹線の南博多駅があるが、あれは終点の先にある車庫線路だったからこそ可能だったと解する。


・そもそも、羽田空港へのアクセスは現状で十分に充実している。京急東京モノレール・リムジンバスと直通交通網は多彩。京急にはエアポート快特があり、東京モノレールには空港快速があり、リムジンバスはそもそも空港以外はほとんど停車しないわけで、速達性についても各交通網についてすでに現状に問題はないと解する。また、細かい話をすれば、今後京急京急蒲田駅周辺の高架化工事が完了すればさらなるダイヤ改正が見込めるため、さらに利便性は向上するものと思われる。


・ちなみに、成田空港への新幹線を作る成田新幹線という計画がかつてあったが(東京駅の京葉線ホームへの距離が異常に長いのは実はこの計画が関係しているのだが、それはまた別の話)、結局この計画は頓挫している上、その後も成田エクスプレスやスカイライナー、さらには来年開通の成田スカイアクセスと、到達手段については十分な充実がなされている。都心からあれだけ離れた成田空港でさえ、新幹線無しで運営が成立しているわけだから、より都心に近い羽田空港にわざわざ新幹線を通すほどの必要性は無いと思われる。


・根本的な話になるが、航空路線と新幹線は明らかに競合路線なわけで、わざわざ敵に塩を送るようなことをすること自体がそもそも現実的ではない。


とりあえず思いついたことだけ、だらだら書いてみた。
なので、あんまり理論的に筋の通った意見ではないかもしれないし、論点がずれている点も多々あるかと思う。
まあ、一個人の独り言として軽く流してください。